古代からのコレクションが神戸に集結?!
昨年9月から神戸市立博物館で英国・ロンドンの大英博物館にある作品が展示されました。人類200万年の歴史からなる100点もの作品が集められ、大きな反響を呼んだこの展覧会。その名も「100のモノが語る世界の歴史 大英博物館展」。いったいどんな展覧会なのでしょうか?
博物館から広がる世界の歴史
この展覧会は大英博物館館長のニール・マクレガーさんによる解説で人気を博したラジオ番組に基づいて厳選された作品を通して「世界の歴史」をたどろうとする壮大な試みです。日本では全国3都市で開催され、神戸市立博物館では2015年9月20日から2016年1月11日まで展示されました。
膨大なコレクションを所蔵する大英博物館
なぜ大英博物館には多くのコレクションがあるのでしょうか?調べてみると、アイルランド人のサー・ハンス・スローン(1660‐1753)氏の遺志を受けて創設されたことがわかりました。内科医として財を成していた彼は欧州の「啓蒙運動」にふさわしい物を収集していたようです。彼は自分の死後もその膨大なコレクションの取り扱いを管理するように指示していたことがわかっています。1759年に博物館の一般公開が始まり、今日に至るまで更に多くのコレクションが集められ、現在では約700万点もの収蔵品を所蔵する博物館へと発展しました。
いざ、大英博物館展へ!!
2016年1月10日に神戸市立博物館にある大英博物館展を観に行きました。開催期間が残りわずかということもあってたくさんの来場者で賑わっていました。入り口からこんなに長蛇の列が出来ているので驚きです。
展示は年代ごとに分かれていて200万年前からの歴史を感じることが出来ます。古代から伝わる作品がそのままの姿で見られるのでワクワクした気持ちになりました。
なかでも印象に残ったのは「ウルのスタンダード」という作品です。以前に教科書で見かけたことがあるので実際に見てとても感動しました。メソポタミアの古代都市ウルで、王家の墓から見つかった「箱」であるこの作品は当時の人々の生活が描かれているようです。作品全体がとても繊細に描かれていて驚きました。
古代から現代へとつながる展覧会
・九州国立博物館|大英博物館展-100のモノが語る世界の歴史 100作品のカウントダウン より
展示には「クレジットカード」(2009)や「ソーラーランプと充電器」(2010)や)などの現代の作品もありました。人類の歴史を感じる大英博物館展。それは想像以上に大きな発見がありました。
*参考文献
・朝日新聞社事業本部文化事業部編(2003),大英博物館の至宝展:創立250周年記念,朝日新聞社
*参考ホームページ
・神戸市立博物館:100のモノが語る世界の歴史
大英博物館展
・みどころ-大英博物館展-100のモノが語る世界の歴史
・モノが語る世界の歴史-NHKオンライン
*取材:松下優花