2015年10月27日火曜日

歴史ある美しい建物が立ち並ぶ「旧居留地」2015/10/11

威風堂々の商船三井ビルディング

 南京町を通りメリケンロードを渡ると、レトロな街並みの旧居留地が見える。さっそく旧居留地へ行くと連休中とあって街全体に人がたくさん!建物を見るために歩いてゆっくりとまわっている人も多かったです。大丸神戸店や三井住友銀行、神戸市立博物館、そして美容の専門学校もありました。ヨーロッパ風で落ち着いた雰囲気のビルが立ち並び、外国に来たような気分になりました。街全体が整然としていて、全ての建物が美しいのが印象的でした。しかし居留地ってなんでこんなにオシャレなの? ちょっと歴史をたどってみました。

居留地エリアから山側にでると神社が。後ろの建物はレトロ風現代建築


異人さんが住むため造られた場所 

 1858年、江戸幕府の鎖国政策に終止符を打ち、横浜・長崎・函館・新潟・兵庫(神戸)の5港を開港することになり、1868年に神戸港が開港され、それに伴って
 居留地が造成されました。居留地とは「国内の一部を限って、外国人の居住・営業のために指定した地域」のことを言います。なぜ外国人のための地域としたのかというと、幕末から明治にかけての混乱した時代背景があったようです。
 居留地は1899年に日本政府に返還され、多くの日本人が入り込むようになりました。旧居留地となったこの地は第一次世界大戦によって造船や海運などで力をつけた日本企業が相次いで進出し、続く第二次世界大戦によって海外の企業とともに多くの外国人も去っていきました。

生まれ変わった「旧居留地」

 旧居留地はもともと砂地と畑しかありませんでした。そこにヨーロッパの近代都市計画技術をもとに、格子状街路、街路樹、公園、街灯、下水道が整備されました。また126区画ある整然とした敷地は現在もほとんど変わっていないそうです。
 神戸におけるビジネスの中心地として発展してきた旧居留地でしたが、企業の本社機能が東京へと移るなどして、ビジネス一次期はビルに空き室が目立つときがあったそうです。しかし、1970年代半ばから、旧居留地内に残されていた近代洋風建築物と歴史的景観が見直され、これらを活用してブティックや飲食店が新たに立地しオフィスも再び増加しはじめました。
 旧居留地のレトロでオシャレな街並みはこのような時代背景があって出来上がったんですね。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 歴史はこのくらいにして、街を歩いてみましょう。

~大丸神戸店・時計台~
「DAIMARU」と書かれた丸っぽい造りをしている建物の前にある時計台。大きなデパートの大丸神戸店の前には多くの人達が待ち合わせをしたり、時計台の下にある椅子で休憩をしていました。時計台のてっぺんには東西南北を表す矢印があり、さらにその上には船のマークが。いかにも神戸らしいデザインだと思いました。

旧居留地の一角にある神戸大丸

神戸大丸のオープンカフェ
ブランドのお店があちこちにある

旧居留地の海側にある神戸郵船ビル。1階には大きいサイズの紳士服屋さんが。




~おしゃれなカフェ・cafe  kukka~
 本当は旧居留地内にある喫茶店に行こうと思ったのですが、どれも高級で学生には少々手の届かないような店ばかりだったので元町通りにある“cafe kukka ”という喫茶店に行くことにしました。旧居留地からは歩いて8分程度で割とすぐに行くことができました。北欧の小さなお家をイメージした“cafe”でとてもおしゃれでした。アップルジュースと一緒にケーキを食べました。


Café kukka
兵庫県神戸市中央区元町通5-3-17
078-361-8988

~クラシックな街並みから~
 旧居留地は観光スポットやブランドショップなどがたくさんあり建物を見てまわる以外にも楽しみがあります。また、調べてみると映画のロケ地になっている場所があったりアウトドア系のブランド店が集結していることがわかりました。朝日新聞(2015/10/12)によると、旧居留地は「この20年間でスポーツウェアやアウトドア用品の店が徐々に集積。現在、9店舗が軒を連ねている」そうです。これらが広まった理由は「神戸の中でも特に外国の文化になじんだ地域で、米国のアウトドアも受け入れてもらいやすい」ということや、「神戸はロッククライミング発祥の地」であるからだそうです。
 おしゃれな街なのに、アウトドア系の店がたくさんあるのはギャップがあって面白いと思いました。今度行くときは、そういう店も探して散策してみたいと思いました。



参考 
朝日新聞
神戸旧居留地ブログ http://www.kobe-kyoryuchi.com/


取材:松下優花